私の想い

パラグアイのアイテムをわたしのふだんへ

 

私がオンラインショップを運営するきっかけ。

それは、パラグアイの伝統刺繍「アオポイ Aopo’i」との出会いによって生まれました。

私にとってアオポイは、忙しい日々の中で忘れがちな

愛する誰かと、ゆっくりと、穏やかな時間を過ごす大切さ」を思い出させてくれるものです。

 

そんな刺繍との出会いについて、少しお話をさせてください。

 

2018年秋、青年海外協力隊(現JICA海外協力隊)としてパラグアイへ派遣されました。

首都から100キロ以上離れた小さな街「フェリックス・ペレス・カルドソ Félix Pérez Cardozo

娯楽施設も、レストランも、”住所”もない自然に囲まれた田舎町で、私は活動をスタートさせました。

 

不慣れな言語への戸惑い、そして文化や価値観の違いを感じながら。

時には怒ったり、時には悲しんだり、自分の感情にも翻弄されながら。

「この地域の人たちに少しでも貢献するためにはどうしたらいいか」を試行錯誤し、1歩進んで2歩下がるような毎日。

 

そんな日々を過ごす中でも、自分の心が穏やかになる時間、それがホストマザーと過ごす時間でした。

フェリックス・ペレス・カルドソ育ちの当時70代だった彼女と過ごすその時間は、決まってお庭でアオポイをします。

 

布の目を数えて、彼女が話して。

ひと針通して、私が答えて。

お庭を見ながら会話が進んで。そして、お互いもうひと針。

 

アオポイを刺繍するたび、そしてアオポイの作品に触れるたび、ホストマザーがくれた愛情深い言葉の数々、そして日本にいた時には感じられないこの温かな時間を思い出します。

そして、その思い出が、優しく私の背中を支え、1日1日を明るく灯してくれるのです。

 

伝統工芸品は、どれも職人の手仕事によって生まれます。 

それは彼らの技術だけではなく、日々の暮らしで感じたことや思ったことの結晶なのだと思います。

その工芸品たちを日々使っていると、その品々が持つ想いが私たちの生活に伝播し、日常に少しずつユニークであたたかい幸せな時間が生み出されていくと信じています。

 

アオポイ以外にもパラグアイには、たくさんの工芸品があります。

 

銀細工の「フィリグラーナ Filigrana」。

焼き物の「アルファレリーアAlfareria」。

レース刺繍の「ニャンドゥティ Ñanduti」。

編み物の「エンカヘジュ Encaje yu

ここでは書ききれない、工芸品たち。

 

そして、そのどれもが、さまざまな想いが込められて生まれてきます。

 

日本の反対側で生まれた優しい力を持つ工芸品たちと出会える場所

それがこのオンラインショップです。

 

パラグアイの工芸品が、皆さまの生活に溶け込み、幸せな時間を少しでも生み出してくれるのであれば、大変嬉しく思います。

Mijita

※ 入荷状況により、この文章で挙げた工芸品が売り切れまたは、出品していない場合がございます。
  • アオポイ

    「目の粗い繊細な(綿の)布 ( = アオポイ)」にモチーフを作り上げる伝統刺繍。

    モチーフは自然を象徴するものが多く、日常雑貨や冠婚葬祭で用いる衣服の装飾にも用いられる、パラグアイの日常に溶け込んだ伝統刺繍です。

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  • フィリグラーナ

    パラグアイの銀細工。

    銀を糸状に整形した後に溶接することで、レースのような精巧なデザインを生み出します。

    花だけではなく、パラグアイハープ「アルパ」や マテ茶器「グァンパ」、水瓶、国土そのものをモチーフにするなどパラグアイを象徴するものが多く存在します。

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  • エンカヘ ジュ

    枝や棘などでレースを編み、網状となった生地にさらに刺繍を施すことによって生まれる「エンカへジュ」。

    15世紀〜16世紀にスペインを中心にイタリアやドイツでも使われていた技法がパラグアイへと伝わり発展したと考えられています。

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